説得力をもつキャッチフレーズ
当時の広告の中で注目を引くものに、「遅欠配は完全な咀シャクで」(資生堂歯磨)というのがあります。
量的に足りない分は、よく噛んで、残らず栄養分にしようというわけだ。
いま読んでみると、思わず微苦笑をさそわれるものだが、当時の人びとにとっては、それなりの説得力をもっていたのでしょう。
朝日新聞に戦後初の連載小説『青い山脈』が登場し、NHKラジオから『向う三軒両隣り』『鐘の鳴る丘』『日曜娯楽版』が流れ始めたこの年、広告界では、第一回の「鉄道広告コンクール」「屋外広告審査会」「ニッポン・ルネッサンス広告展」が開かれ、現在の東京広告協会の前身にあたる日本広告会が発足しています。
暗かった東京の街にネオンサインが復活し、東京・銀座に出現したパリのエスカルゴ風の広告塔から、街頭宣伝放送が流れ始めたのもこの年です。